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リブランディングとは?実施するタイミングや成功させるポイントを解説

2025.10.10

企業のブランドは時代とともに変化します。長年築いてきたブランドイメージも、社会や顧客のニーズが変わることで、次第に合わなくなることがあります。

そこで重要になるのが「リブランディング」です。しかし、実施のタイミングや進め方を誤ると逆効果になることもあるため、計画的に進めることが望ましいといえるでしょう。

本記事では、リブランディングの意味や実施するタイミング、進め方などについて解説します。また、変更する内容例や成功させるポイントについても紹介するため、ぜひ参考にしてください。

リブランディングとは?

リブランディングとは、既存のブランドの価値やイメージを見直し、時代や市場の変化に合わせて再構築することです。具体的には、ロゴやデザインの変更だけでなく、ブランドの理念やメッセージ、ターゲット層の再定義などを含みます。

リブランディングは、単なる見た目の変更ではなく、企業のアイデンティティそのものを再構築する戦略的な取り組みです。そのため、実施には明確な目的と計画が欠かせません。以下では、混同されがちな「ブランディング」「リニューアル」との違いについて解説します。

リブランディングとブランディングの違い

ブランディングは、企業や商品が持つ価値や魅力を市場に浸透させ、認知度や信頼を高めるための活動です。ブランドの立ち上げ時や、既存ブランドの価値を維持・強化する際に行われます。

一方、リブランディングは、既存のブランドを時代や市場の変化に合わせて再構築することを指します。ブランドの方向性そのものを見直し、イメージを刷新することが目的です。

つまり、ブランディングはブランドを確立・強化するための施策であり、リブランディングは既存ブランドの再構築によって新たな価値を生み出す施策と言えます。

リブランディングとリニューアルの違い

リニューアルは、商品のパッケージ変更や店舗の改装など、見た目や機能を一新する施策です。基本的にはブランドの核となる価値や理念はそのままに、デザインや使いやすさを改善することが目的です。

一方、リブランディングは、ブランドのコンセプトや方向性そのものを再構築する施策です。見た目だけでなく、ブランドの理念やターゲット層、メッセージなどを根本から見直します。

つまり、リニューアルは部分的な刷新であり、リブランディングはブランド全体の再構築といった違いがあります。

リブランディングを実施するタイミングは?

リブランディング文字に虫眼鏡
リブランディングは、ブランドの価値を高める有効な手段ですが、実施するタイミングを見極めることが重要です。適切な時期に行うことで、競争力の強化や新たな顧客層の獲得につながります。

ここでは、具体的にどのようなケースがあるのか、ひとつずつ詳しく解説します。

経営者が交代するとき

経営者が交代した場合は、リブランディングを始めるチャンスです。長期間続いた経営のなかで、あまりよくない伝統が残っている場合があります。

また、新しい経営者が就任すれば、企業の目指す方向性が変わることもあります。そのため、前の経営者と同じブランドの方向性を維持するのが難しくなることもあるでしょう。

過去のやり方から抜け出し、新しいことに挑戦する姿勢は、社会へ先進的なイメージを与えることにつながるでしょう。

事業内容が大きく変わるとき

事業内容が創業当初と大きく変わると、これまで築いてきたブランドイメージとの間にギャップが生まれることがあります。

リブランディングを行わないと、そのギャップが原因で顧客が離れてしまうリスクがあります。そのため、早めに対応することが重要です。

ただし、この場合はこれまでのブランドに共感している顧客やステークホルダーもいるため、完全にゼロから作り直すのではなく、過去のブランドイメージを活かしつつ再構築することが大切です。

事業内容とブランドイメージにずれがあると感じたとき

事業内容と顧客が抱くブランドイメージにずれがあるときは、リブランディングを実施するチャンスです。イメージのずれは顧客満足度を下げ、業績に悪影響を与える可能性があります。

たとえば、あるレストランでは「高級感と味」を強みと考えていたとします。しかし、顧客は「味はおいしいが、接客などのサービスが不十分」と感じています。これにより、企業が持つイメージと顧客が感じるイメージにずれが生じていることがわかりました。

企業と顧客のイメージをできるだけ近づけることで、顧客の期待に応えられます。業績の向上にもつながるため、事業内容と顧客のイメージにずれが生じたときは、リブランディングを行うタイミングといえるでしょう。

ビジネス環境に変化があったとき

ビジネス環境に変化があったときは、リブランディングを考慮するタイミングといえます。新しい技術や強力な競合が現れると、自社のブランド価値が下がってしまう可能性があります。

このような変化に対応するためには、少しずつブランドを調整し、重大な変化があった際に本格的なリブランディングを行うことが効果的です。

また、新しい市場への進出もビジネス環境の変化にあたります。この場合、競合他社との差別化を図るためにも、リブランディングを通じてしっかりとブランドイメージを確立することが重要です。

競合との差別化ポイントを失い競争に巻き込まれたとき

競合が増えることで、自社のブランドが埋もれてしまったと感じた場合、リブランディングは重要なタイミングです。差別化ができていないと、価格競争に巻き込まれ、利益が減少するリスクがあります。

リブランディングを通じて、自社の強みを際立たせ、独自のブランドイメージを再構築することで、競争の激しい市場でも存在感を高められます。

競争から抜け出し、安定した収益と業績向上を目指すことが可能です。また、リブランディングによって生まれた新しい価値は、顧客にとって魅力的な付加価値となり、ブランドイメージをさらに強固にすることができます。

実際に、2020年より、トヨタ全店舗で全車種の取り扱いが可能になったことを受け、茨城トヨペット株式会社様では他店舗との差別化を図るためにリブランディングが開始されました。

このリブランディングでは、ユニフォーム、ロゴ、店舗の空間を一新し、サービス提供の質を高めることで、茨城トヨペットならではのサービスをお客様に提供しています。

カーシーカシマでは、茨城トヨペット様で勤務されるスタッフの方々に向けて、ユニフォームを導入させていただきました。ユニフォームは企業ブランディングだけはなく、着用するスタッフのモチベーションにも関わる部分なので、細部までこだわって作成しております。

実際に制服を着用している茨城トヨペットのスタッフ

 

リブランディングの進め方は?


リブランディングは大きくわけて3つの段階で進められます。ここからは、リブランディングの進め方について詳しく解説します。

現状分析

リブランディングを進めるにあたり、まずは現状をしっかりと把握し、問題点を明確にすることが重要です。現状を正しく理解することで、的確な改善策を立てられます。

現状の把握には、顧客アンケートや社員へのヒアリングが有効です。また、市場調査や競合分析を行い、自社の立ち位置を客観的に評価し、洗い出した課題の解決に必要な要素を分析しましょう。

戦略立案

現状の課題を分析したら、リブランディングを通じて解決していく方法を立案します。まず、現在のブランドで維持すべき強みと、改善が必要な点を明確に区別しましょう。

仕分けが済んだら、企業理念や存在意義、ブランドイメージといった、課題解決に向けた長期的な目標を設定します。目標設定後、リブランディングを成功させるための具体的な戦略を策定します。

戦略を実行に移す際には、広報活動やロゴの刷新、社名変更、商品やサービスの拡充など、ブランドイメージを具体化するために効果的な手段を選びましょう。適切な手段を選び最適化していくことで、ブランドの価値を高めることに期待できます。

新ブランドの周知・浸透

リブランディングの戦略が決まったら、実行に移す段階です。リブランディングは目に見える成果が出るまで時間がかかる長期的な取り組みで、通常のマーケティング活動よりも浸透しにくい特性があります。

そのため、顧客だけでなく、社員全員が同じ目標に向かって協力し、ブランドをともに作り上げていくことが重要です。社内向けには発表会を開催し、リブランディングの内容をわかりやすく説明し、全員が理解できるようにしましょう。

また、社外に向けては、イベントやSNSを活用して積極的に情報を発信し、広報活動を強化しましょう。これにより、新しいブランドイメージの浸透を促進できます。

リブランディングで変更する内容例


リブランディングでは、ブランドの見た目や印象だけでなく、企業の理念や戦略に至るまで広範囲にわたる変更が行われます。ここからは、リブランディングで変更する内容について、いくつか例をあげて解説します。

ブランドのコンセプト・メッセージ

ブランドのコンセプトやメッセージは、そのブランドが目指す目標や提供する価値、顧客に持ってもらいたい印象を明確に示すものです。

リブランディングを通じて、これらを再考することで、ブランドの存在感を強化したり、顧客を引き寄せる力を高めたりすることができます。また、市場の変化や顧客のニーズに柔軟に対応できるようにもなります。

ブランドのコンセプトとメッセージを見直すことで、競争の激しい市場でも差別化を図り、より多くの支持を集めることが可能となります。

社名

社名変更は、ブランドイメージを刷新し、新たなスタートを切るための効果的な方法です。

社名はわかりやすく、覚えやすいものにすることが重要です。単に名前を変えるのではなく、企業の新しいイメージや戦略を反映させることを重視しましょう。

社名を決定する際には、日本語以外の言語で悪い意味になっていないか、商標の問題がないかなども確認する必要があります。その後、新しい社名に合わせてWebサイト、名刺、システムなどの変更を行い、一貫性を持たせることが重要です。

商品・サービス

商品パッケージや素材を変更するなどの小さな改善から、まったく新しい商品を開発して新たな市場に挑戦することまで、さまざまなアプローチが考えられます。

自社の強みを活かし、まだ接触していない新しい顧客層に向けた商品やサービスを開発することを目指すとよいでしょう。このような変化により、ブランド価値を高め、競争力を強化できます。

ビジュアルイメージ

企業イメージを大きく変えるリブランディングでは、ロゴやWebサイト、広告などのデザインを新しくすることが効果的です。ロゴなどのビジュアルイメージは、顧客に与える印象を大きく左右します。

ビジュアルイメージを変更する際は、顧客がどのように感じるかを考慮しながらデザインを設計しましょう。ビジュアルイメージを変更することで、商品やサービスに統一性を持たせ、顧客に強力な印象を与えられます。

ただし、デザインを通して企業のメッセージが伝わらなければ、変更の意味がありません。そのため、デザイン変更はただ単に見た目を変えるだけでなく、企業の課題や目的を的確に伝える手段として捉えることが大切です。

Webサイト

リブランディングで新しいメッセージを伝えるとき、Webサイトは非常に有効なツールです。企業の理念や戦略、サービスの内容、企業の文化などを視覚的なイメージで伝えられます。

リブランディングではタイムリーな情報発信が重要となるため、Webサイトをコーポレートメディアとして活用することが効果的です。最新情報を記事として発信することで、顧客とのコミュニケーションを深められます。

さらに、Webサイトのアクセス状況を分析し、顧客の関心やニーズに応じてコンテンツを充実させることが大切です。単に変更して終わりではなく、常に改善を続けることで、リブランディングの効果を最大限に発揮できます。

制服・ユニフォーム

企業における制服やユニフォームは、社員と顧客を区別し、安全で快適な業務環境を提供する重要な役割を担っています。単なる作業着ではなく、企業のメッセージを社会に伝えるための重要な要素です。

リブランディングの一環として、制服を刷新することは、競合との差別化やブランド価値の向上につながります。機能性と時代にそったデザインは、顧客に好印象を与えたり、社員のモチベーションアップにも期待できます。魅力的な制服へのモデルチェンジは、リブランディングには欠かせないといえるでしょう。

制服やユニフォームの新調をお考えなら、カーシーカシマにお任せください。私たちユニフォームメーカーが作る、既製品のカタログユニフォームをはじめ、オリジナルユニフォームでは「企業を語る、世界にただひとつの服」として、企業の想いを形にする制服作りを通じて、ブランドの新たなイメージを伝えるお手伝いをいたします。

制服の重要性を深く理解し、豊富な経験と専門知識を活かして最適な制服をご提案いたします。

スーツ着用している男女のモデル

リブランディングが失敗する原因と成功させるポイントは?

リブランディングは企業にとって大きな挑戦であり、成功させるには慎重な戦略と実行が求められます。しかし、いくつかの要因によってリブランディングが失敗することもあります。

ここでは、失敗する原因と成功させるポイントについて紹介します。

長期的な目線の欠如

リブランディングは、話題作りのためだけの短期的な施策として行うべきではありません。リブランディングの目的は、企業の存在意義を見直し、経営戦略を再構築することです。そのため、ブランドを育てるという長期的な視点が必要です。

また、リブランディングを実施した後も、戦略とその効果を定期的に見直し、必要に応じて調整することが重要です。リブランディングは単なる一時的な活動ではなく、将来の投資として、長期的な視点で取り組むことが企業の成長に繋がります。

ステークホルダーとのコミュニケーション不足

リブランディングの成功のポイントは、社内での理解と協力が大きなポイントです。しかし、多くの失敗事例では、経営陣や企画部門だけがリブランディングを進め、現場のスタッフがその内容を十分に理解しないまま進められてしまうことがあります。

とくに、現場のスタッフが新しいブランドの考え方や方向性を理解していないと、顧客に対して伝えるメッセージと実際の体験にズレが生じ、ブランドの信頼性が損なわれてしまいます。

また、リブランディングは顧客だけでなく、取引先や株主、地域社会など、さまざまな関係者にも影響を与えます。しかし、顧客へのコミュニケーションにだけ集中し、ほかの関係者への説明が不足してしまうことがあります。

関係者の立場や懸念を理解し、しっかりとコミュニケーションを取ることが、リブランディング成功への大切なステップです。

不十分な広報PR活動

リブランディングを成功させるには、積極的な情報発信やPR活動が不可欠です。企業規模に見合わない体制や広報PR機能の停滞は、ブランディングの効果を下げてしまいます。

たとえば、外部の専門企業に協力を依頼し、メディアとの関係を強化することが有効です。これにより、リブランドに合わせたイベントや新しい店舗開発のプロモーションが進み、ブランドの認知度を一気に高めることが可能です。

リブランディングを成功に導くためには、受け身の広報活動ではなく、積極的に情報発信を行いましょう。

カーシーカシマのオリジナルブランド「ENJOY」は、オフィスの事務職、受付、営業職、客業など、幅広い職種に対応したデザイン性の高いユニフォームを取りそろえています。ぜひご覧ください。

オリジナルブランド「ENJOY」の制服を着用している女性二人

まとめ

リブランディングでは、従来のブランドの良さを保ちながら、時代の変化に合わせて必要な部分を変えることが大切です。単に見た目を変えるだけでなく、企業の理念や価値観、顧客との関係性を見直すことが重要なポイントです。

その変化を社内外にしっかりと伝えるためのひとつの方法が制服の刷新です。制服は企業の顔であり、社員のモチベーションにも大きく影響します。機能性はもちろん、新しい企業の理念を反映させることで、リブランディングの効果を高め、社員のエンゲージメントも向上します。

カーシーカシマでは、リブランディングの重要性を深く理解し、豊富な経験と専門知識を活かして最適な制服をご提案いたします。素材や縫製にこだわり、高品質な制服の提供で企業のリブランディングをサポートいたします。

ご希望に寄り添ったご提案をさせて頂きますので、お気軽にカーシーカシマにご相談ください。

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